忘れもの

私たちは、忘れがちだ。

ということさえも忘れてしまうことを忘れないように、書き残してみようと思って書き始めたものの、数日たち。

さっき、3年ぶりに友人から連絡がきて、驚きと喜びと、妙な感覚があった。

「今、渋谷にいる?玲子に似た人がいたから」

なんとも彼らしい。
私によく似た人と出会うこととか、それまでの空白の時間とか関係なく「久しぶり」の一言を添えたりすることもなく、その唐突で自然な感じ。

昨日も数年ぶりに友人から連絡がきた。
一昨日、先一昨日もまた、どうしたの急に?と思うような人たちからの連絡が続いている。2020年、冬。

今までもそういう「立て続く」事はあったけど、やっぱりこういうタイミングって、不思議でおもしろい。
なんとなく、今年の冬至のあたりを境にまた何か変化を感じるんじゃないかな、とは思ってたけど、なんだか今、どんどん集まってきてる感じ。

私たちは、忘れがちだ。

「ついつい」「いつの間にか」「気づかないうちに」「日常に紛れて」私たちは忘れてしまう。

だけど、思い出すことができる。
大切なことは、思い出せる。何かを期に、何度でも。
そして何度も何度も思い出して、身体中に漂わせて、蓄えて、満たして、それを「前提」として生きることができる。

潜在化してしまったものも、顕在化させて、いつも意識できる「当たり前」の距離に置きかえれば。

私にとって大切なもの。
大切な時間。大切な感覚。
それは更新されていくものもあれば、ずっと変わらないものもある。

そんな「私にとって」を大切にして、生きて行けばいい。
それをきっと「幸せ」というんだ。